『近くて近い国』に!

8月25日〜9月3日まで韓国へ行ってきた溝江玲子です。
約10日も泊まることになるのですから、どんな宿にするか考えどころです。「お宿はどこだ!」
韓国の一般的な生活も肌身に感じてみたいと思っていましたので、ホテルではなく民宿風の宿、ソウルにある『剛(つよし)の家』というゲストハウスにいたしました。ここも、フードジャーナリストの高ヒョンミさんに紹介してもらったのです。
日本で言えば民宿という感じなのでしょうか。3階建ての、2階と3階が『剛(つよし)の家』で、私は3階に泊まることになりました。
到着してみると、泊まり客はみんな日本人!
ここは、日本人に人気のある宿なのです。
夜はご招待で食べてきましたので、ぐっすり眠って翌朝のご飯。
朝ご飯でも、おかずが沢山出てきます。
かぼちゃのチヂミ(お好み焼き風)、サンマの塩焼き、ナムルという炒めたもの、お味噌汁風のもの、海苔やキムチ、もち米に粟が入っているご飯。
日本では、朝食にこれだけ色々と出さないのが普通ですから、もし韓国の人が、日本の朝食を見たら、がっかりするかもです。そんなことを考えながら、食べました。お味噌も醤油もキムチも、全部自分のところで作る自家製とのこと。なるほど美味しいはずですね。
珍しくて、どれもこれも食べてみました。美味しくて、朝ご飯を食べない習慣の私だけど、たっぷり食べました。満腹の私は、お昼は食べられなくて、喫茶店へ。
そうそう、朝ご飯は8時半、全員集合なのです。そこで、お泊まりさんの皆に紹介されました。
日本の若い人が多いのに驚きましたね。
そのお一人、大学生のKくんは、「韓国大好き」と言います。韓国が好きになったきっかけは、サッカーだったんですって。ワールドカップが韓国で開催されて、サッカーの応援に韓国を訪れたことがはじまりだったそうです。
あたたかい人が多くて、食べ物がうまくて、それが大好きな理由だそうです。
それ以来、働いてお金を溜めては、韓国旅行をしているということです。
魚屋さんでアルバイトをしていて、魚を捌くのは得意だと言っています。魚を三枚に下したりもできるというのです。今は、家事を受け持つ人でも、魚を下ろせる人はないですよ、びっくりしました。
そうそう、私の予定が一日空きましたので、一緒に明洞(みょんどん)へ行くことになりました。
いつも韓国の人とか韓国に暮している日本人とかに連れて歩いて貰っていましたので、日本人が良くいくという明洞には行ったことがなかったからです。
そこで焼肉を食べたのですが、大分疲れ気味だったこともあって、そこでダウンして宿に帰って寝込んでしまいました。
私が寝込んでしまったことを心配しながら、Kくんは帰国していきました。そのときに、「もう帰るだけだから」と言って、ビオフェルミンを置いていってくれました。それは私にとっての万能薬みたいなものですので助かりました。ありがとう!
もう一つ、「覚えてしまったから」と言って、『わかる話せる・トラベル韓国語会話」をプレゼントしてくれました。
日本に帰ってから、Kくんより、
「韓国と日本は似てるところもたくさんあるし、韓国の中にも日本へ興味を持って下さっている方がたくさんいて、『近くて近い国』にできるのは僕らの世代だと思います」というメールを貰いました。
Kくん、日本と韓国が『近くて近い国』になるようにしましょうね!
そうなることを私も願っています。

 



2005年11月22日  溝江玲子


玲子のプロフィール

溝江玲子 山羊座で12月27日と暮れも押し詰まった大変忙しい時期に生まれました。
昭和12年、旧満州国奉天に生まれて、上海に育ち、終戦後に大連から引き揚げてきました。もう、戦争はこりごりです。
職業はと聞かれると、答えがいく通りもでてきます。一番格好よく答えると、作家かな。それから、7年前立ち上げた遊絲社(ゆうししゃ)という出版社の代表です。
趣味は読書とお絵描き、素材のページのキャラクターの原画も描いています。
へこんだときに呟く言葉は「人間 万事 塞翁が馬」。これで、幾多の試練を乗りきってきたのです。

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