わかくさねこものがたり【若草猫物語】
お父さんを戦争にとられ、さみしいクリスマスをすごす人間の子どもたちのために、やさしい四匹姉妹の小猫は、お星さまをプレゼントしようと考えた。
かたぐるまして夜空に手を伸ばす小猫たち。それはまるで、姉妹たち自身がクリスマスツリーになったかのようで、今夜子どもたちが手を伸ばせばきっと星にも手が届き、夜はもはや、光の不在ではなくなった。
四匹の姿を見た子どもも、見ることが出来なかった子どもも、今までのクリスマスでいちばんあったかなクリスマスを迎えることが出来たのだった。