彼はまるで 初めて出会った犬がするみたいに 彼女の顔の匂いを嗅ぎに来る 頬…… あごの下…… それからおでこ…… つむじ…… 耳の裏側…… 彼の鼻が忙しくプスプスと音をたててる 「くすぐったいよ」 彼女は身をすくめて笑いだす
「どう?私の匂いがする?」 そんなときの彼女の誇らしげな顔つきといったら!
男にこんな好き勝手させて 悦に入っている 彼女はそんな女じゃないと思っていたのにね
2001年2月14日