きみの白シャツを脱がしていこう 髪留めになんかひっかけたりしないよ くすくす笑ったりしちゃだめ ほら 両腕をばんざいして 味わうは掴んだシャツのペナペナした手ざわり きみの腕がしびれてしまうほどゆっくりと 動こうね
ため息ひとつ残し きみのシャツが指先から離脱する たよりなげにこの両手のなかでへたっている 白いぬくもりからとり残された燃えるようなきみの眺め 普段のままの声できみは言う 「私のいないときはせめてそのシャツの匂いで我慢していてね」 2004年4月1日