笑ってごらんよ君の笑顔で


笑ってごらんよ君の笑顔で
なにも起こらない、なんて悲観せずに
小金井街道ぞいの月極め駐車場
かぶとむしの背中に桜の花びらがいくつもくっついている
淡く色づく切手のような君の心
霧雨の舌でそっと湿らせ
白い息とともに貼りつける
すべてが過ぎ去り
そしてさらに過ぎ去ってしまうけれども

ぼくの息で
君の手を温めてあげることができたら
この寒さは……まるで冬に逆戻りしたみたいだね





2001年4月5日

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