マンガとポエムの場合
「駆け落ちというものを一度は体験してみたい」
などと申して十年前に家を出た、マンガとポエムが担当の長男は、現在は東京でぽつんと独り暮らし。
「傷心こそ名作ポエムの母」と強がっているところをみると、振られたのはうちの息子の方のようですね。
何にせよ、長男は、宣言どおりどんどん名作(?)ポエムを送り付けてきます。
「はやくアップしてくれ」と勝手なことを言ったりもします。
まあ、ポエムの場合だとホームページにアップするのは比較的簡単です。
詰めなきゃならない話もメールのやり取りですみますから。
問題はマンガ。
純(長男の名前)のところにはスキャナがないので、そうそう簡単にはまいりません。
スキャナどころか、MOもプリンターも持っていません。
きゃつときたら、スーパーディスク(フロッピーの容量の大きいやつ)を、機器ごと郵送してくるのです。
話を詰める、そのたびにですよ。
勘弁しちくりぃ……。
そう思いながらも、生原稿をスキャナで取り込み、それをスーパーディスクに保存してから送り返してやります。
東京の長男はそれに色つけして、再度、機器ごと送ってきます。
「はやくアップして!」と、例の催促メールも届きます。
スーパーディスクのメディアを開いてみると、時計がぐるぐる回って、確かにぐにゃぐにゃと何やら描いてます。
ん?開くまでに、やけに時間がかかったぞ?
容量は……と……、
げげげ!なな、なんと4.5メガバイトォ!!( ̄□ ̄;)
「重すぎ。せめて100キロバイトまで落としてもらわんと」
電話口で私が言うと、純は、
「100って、数増えとるやん?」
……絶句……。
ホームページ製作担当の次男の航志が、噛んで含めるように、ひとつひとつ教えています。
「じぇーペグって?圧縮ねー」
「え、ギフ?え、ジフ?色数の問題?ホー」
やれやれですね。ε- (^、^;
ほら。そろそろ、次男がヒステリーを起しますよ。
「こっちは、PSプリンタの具合が悪くて徹夜せなあかんいうとんのにィ、ギャーッ!」
ハハ……。
2001年5月6日 店長 溝江玲子
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