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『アホでマヌケなアメリカ白人』のアニメ化のうわさ*(2003.4.10)

主要メディアに無視、黙殺されたにも関わらず、くちコミでミリオンセラーになったというマイケル=ムーア氏『アホでマヌケなアメリカ白人』がアニメ化されるという情報を得た。
現アメリカ大統領を「にせもの」呼ばわり、一時は発禁に近い状況になりながら、なんとか出版したというこの本を、どうやってアニメ化するのだろう?
いや、アニメ化は出来るかも知れないが、いったいぜんたい、どこの誰に上映できるのだろうか?
ともかく、ドエライことになったものだ。
彼が、ピンポイントミサイルで暗殺されないか、心から心配でならない。
ものの道理をきっちりと踏まえるという、いまどき極めて稀な姿勢が貫かれているからこそ、『アホでマヌケなアメリカ白人』は、これだけ売れたのだと思う。
ものの道理をわきまえ、思いやりについて考えるというのは、倫理の本質ではないでしょうか?
踏みつけられ傷ついた人々を危険、怠慢、敗者呼ばわりしたうえで、さらに痛めつけるというシステムを我々が必死で弁護し、肯定するのはなぜか?
もちろん、そうした一連のシステムから、ばく大な利益を得ているからだ。
我々は、敗者というレッテルを貼られた弱者を絶えず必要としているのだ。なぜなら、それが私たちの言う利害の本質なのだもの。
勝利だの正義だの成功だのという我々の主張は、それなりの(非人間的)戦略性はあっても、まったくの偽善であり、政治的妄想でしかない。それは、みんな気がついてる。
ただ、気がついているだけではじゅうぶんじゃないんだね。
ようは、ムーアの勇気に触れ、みんな元気が出たんだと思う。
それが、この本の成功の理由なのだろう。
しかし、喜んでばかりもいられない。大国によって繰り返される蛮行、残虐行為に変わりがなくても、テクノロジーは発達し、世論誘導は洗練され、人類はかつてないほどに危機的状況を迎えつつある。ドンパチ戦争はエスカレート、選挙は違法、オゾン層に穴はあき、エイズの危機を認識しながら非加熱製剤を認可し続けた張本人は無罪、南極の氷は溶けてもうすぐ私らの居住区は水浸しになるだろう。
今度の戦争でもアメリカ政府は、クラスター爆弾や劣化ウラン弾という無差別大量破壊兵器を使っていながら、一般市民は攻撃しないと言い、日本の小泉さんはアメリカの言い草をオウムがえしするばかり。
あらあら、昨日、アメリカ軍はホテルに戦車砲を打ち込んで、ロイター通信社とスペインのジャーナリストが死んでる。
なんでも、カメラとバズーカ砲を見間違えたかも知れないんだと!
それが事実だとして、ひとつお訊きしたいのだが、そんなの、どうやったら見間違えるんだ?
カメラとバズーカ砲って、どこがどう似ているんだろう?
そのうち、戦車をネッシーと見間違えたとか言い出さないだろうなあ!(チグリス川だからチッシー?)
ピンからキリまでこの調子、そんな視力じゃ何が起きても不思議じゃないゼ。
カタールの衛星テレビ、アルジャジーラのバグダッド支局を米軍が攻撃、特派員1人が死亡した。この“誤爆”について、国際ジャーナリスト連盟は、
「米軍の支局攻撃はアフガニスタンに続き2度目。報道が気に入らなかったということだろうが、彼らは独立組織だ」
と、アメリカに強く抗議する意向を示した。
アメリカ軍がこうも同時期に、報道関係者が拠点としている複数の建物を連続攻撃したのは単なる偶然なのだろうか?と、私もいちおう、疑問を呈しておきたい。
ああもう!戦争の理由も、大義名分も、誤爆の言いわけも、被害妄想と誇大妄想の微妙なブレンドの産物としか形容のしようがない。
他にもアメリカ、イギリス空軍は、住宅街や病院にまで爆撃してもいる。市民を標的にしてないけど、ドンピシャあたちゃった、と、そういうことらしい。
おいおい、スポーツじゃないんだ、フォアボールでランナーを出しちゃったですまないんだぞ!
赤十字国際委員会の情報では、バクダッドの病院は1時間に100人の患者が運び込まれて、ベッドも医療用具も決定的に不足し始めているとのことだ。
ひとつの都市だけで1時間に100人のペース……、一日で2400人が負傷しているという計算。一ヶ月で7万2千人!
もちろん、行方不明や即死の人間は数に入っていないだろう。
病院すっ飛ばして棺桶入りだ。
メジャーリーグベースボールで松井が満塁ホームランを打っているうちにも、手や足や鼻がもげた子どもたちが治療も受けられず死んでいるんだ!
アラブの人たちが、私たちのことを何故これほどまでに憎むのか、さすがにわかるだろう?
考えよう、考えるべきなんだ。
ぜんぜん関係のないひとたちの頭にミサイルを落とすのをテレビで実況中継しながら、ゴールデンタイムにはボールを投げたり棒切れをふりまわしたりするのを観て一喜一憂する。まったく冷酷さもここに極まれりだ。
悪魔も震えあがり、鬼だって涙するだろう、正常な神経が通っているならさ。
幻想にひたっているのはやめて、いいかげん真面目にやろうよ、と私は提案したい。
9/11のテロに真剣に対応するつもりなら、イラクの油田に目をくらませていないで、ビンラディンを逮捕するためにちっとは気張ってみようや。
こうしているあいだにもビンラディンたちは次のテロを準備しているかも知れないんだぞ。

……とはいうものの、正直、状況は極めて絶望的だ。
私のちっぽけな、ささやかきわまりない生活は、風前のともしび。
やけになって、全部ほうりだしたい気分にもなる。
ゴータマさんの時代のように、出家主義に走るのも極めて有力な手なんだけれど、せち辛い現代では、どこにも隠れる場所は残されていない。
地球の裏側の、名前を覚えることも出来ないような小さな地域における紛争、悲劇に対しても、もはや無関係でいることはできないんだなあ。
超大国アメリカを頂点とする、奇妙なまでに残酷な権力機構は、利害という物差しによって、地球の隅々までを監視している。自分たちの利益を損なうものを、徹底的にじゅうりんするために、だ。
彼らには、未来という概念がないらしい。
あるがままに、今を生きているのだ。
一時期はやった、東洋思想をベースにした、ニューエイジ的な世界観ですね。
次の世代のことなど、ブッシュたちにはどうでも良いことらしいのだ。
SF小説を読め、SFを。
そして、正気とは何かを、一から学ぶのだ。
そう、我々は、SF的黙示録の時代を生きている。
つまり、人類滅亡のシナリオをどんなふうに描くのか、想像力を働かせるときが来たのだ。
ドンパチ戦争に明け暮れて、同種族同士がそのときそのときの弱者を食い物にしあって、最後にはとうとう自滅しましたとさ、というラストにも、全宇宙の悪い教訓として、それなりの意義はあるのかも知れない。
しかしこれだと、地球人類として、まったく不名誉なラストにすぎるんだよなあ。
こんなことで良いのかよ、ホントに。

*****************************************************

NHK衛星放送で4/6に放映された『第75回アカデミー賞総集編』をビデオで録画しておいたものを観た。
第75回アカデミー賞の模様を約1時間半にまとめた、いわばダイジェスト版である。
目的は、『千と千尋の神隠し』ではなくて、長編ドキュメンタリー賞を受賞したマイケル=ムーア監督の超絶スピーチにあったのだが、何度観てもマイケル=ムーアの姿が映っていない。
最後まで観てようやくわかったのですが、ダイジェスト版を編集したアメリカABC放送が、ムーア氏のコメントをまるまるカットしてしまっていたのである!
ヤッテくれるゼ。
NHKは、「うちがムーア氏のスピーチをカットしたんじゃないんだかんね、ABC放送が、やったんだかんね」と、番組内でいっしょうけんめい言いわけをしていたのが、ちょっとほほ笑ましかった。ムーア氏のスピーチがなんで観れないんだ!と、抗議の電話がじゃんじゃんかかってくるのが目に見えていたんでしょう。
視聴者のお怒りを静めるためか、授賞式後の彼のインタビューをNHKはちょびっと流した。
“アメリカ政府は、今回の戦争で、暴力によって問題を解決せよとコロンバイン高校(同校生徒による銃犯罪のあった学校)の子どもたちに教えたのだ(相当に意訳デス)”という意味のことを彼は言っていた。
え?意訳じゃ駄目?
というわけで、授賞式での彼のコメントの一部を手に入れたので、テキストで御紹介いたしましょ。

プロデューサーのキャサリン・グレンとカナダから来たマイケル・ドノバンの代わりにアカデミーにお礼を言いたい。僕は、このステージにドキュメンタリーにノミネートされた仲間達をつれてきた。彼らは僕と結束としてこのステージ上にいるんだ。僕たちはノンフィクションが好きだからね。ノンフィクションが好きなんだけど、でもフィクションの時代を生きている。僕らはインチキな大統領を選び出してしまうような、インチキな選挙をするような時代に生きているんだ。嘘の理由で僕らを戦場に送り込むようなやつがいる時代を生きているんだ。とにかく、僕たちはこの戦争には反対なんだ。ブッシュよ、恥を知れ。 ブッシュよ、恥を知れ。

というスピーチだったそうです。
うちらも何とか、某小泉氏らの暴走をなんとかとめるべくがんばらなけらばならない。
他人事じゃないんだ。
ムーアさん、力をください。





シリアでも変化がなくてはならない」
と米国防副長官は発言した
*(2003.4.8)

アメリカ軍が使用する大量破壊残虐兵器による市民の死傷者が急増し、WHO、国連機関が強い危機感を表明している戦争はまだ続く。
最初、この戦争は、対テロ戦争と呼ばれた。
しかし、9/11のテロにイラクが関係しているという証拠はひとつもなかったので、その言い草ではアメリカは自国の国民すら納得させることが出来なかった。
すると今度は、大量破壊兵器の破棄が目的となった。
しかし、いまのところ肝心の大量破壊兵器は出てこない。
出てこないじゃないか、という批判に対して、ウルフォウィッツ米国防副長官は、
「今の目標はイラクの支配の獲得にある」
と答えた!!!!!
聞いたですか、おい〜!
み、みなさあ〜ん!てえへんだ〜!
さあ、もう一度、よく聞いてね。
「今の目標はイラクの支配の獲得にある」
加えてウルフォウィッツ米国防副長官は、なかなか言う事を聞かないシリアに対して、
「シリアでも変化がなくてはならない」
と発言した。
脅しである。
言う事を聞かないと、おまえもイラクのような目にあうぞ、というのだ。
これが、アメリカの国防副長官が世界に発信したメッセージなのだ。
アメリカが世界を支配することを公然と口にして、もはや誰も何も言えない世界が出現した!
アメリカにたてつく国は、変化が必要なのだ。
まさしく、衝撃と恐怖だ。

韓国もイラクへの派兵を決めた。日本政府も早く自衛隊を派兵したいらしい、しかし憲法がある。
憲法を骨抜きにしてなし崩し的に作り肥大化させた軍隊を一刻も早く、イラクに送りこまなければ、油田のわきまえがもらえないかも知れないという事態に政府は直面している。
こうしているあいだにも戦争は終わってしまうかも知れないからだ。
しかし、ウルフォウィッツ米国防副長官は、戦争終結後もアメリカ軍が無期限にイラク国土に駐留することを示唆する発言をした。
これは、実質上の植民政策を示唆したと見なされても仕方がない(少なくともイラク国民に対して)発言だが、その期間無期限の駐留軍に日本の自衛隊を参加させることはじゅうぶん間に合うだろう。
となると、日本政府が処理しなければならない懸案は、自国の法だけなのである。
ということで、日本政府与党は、有事法案なる戦争法の可決を急いでいる。
内容は、ひと言で言うと、海外で日本の軍隊が武力を行使することを認める法律なのである。
今月の18日に、可決する予定だそうだ。
みんな、世の中がそんなことになっているのを、知ってましたか?
私のまわりのひとたちは、こぞって知らないのである。
知らないどころか、
「そんなことにはならない、なるはずがない」
と笑うのである。なるんだってば!
与党のみなさんは、マジなんだって。





『ボウリング・フォー・コロンバイン』
マイケル=ムーア監督作品を鑑賞して
*(2003.4.6)

めちゃめちゃに面白い!と結論から書いておこう。ブラウザの戻るボタンをクリックするのはちょっと待った!
是非、ひとりでも多くのひとに観に行って欲しい映画がある。
マイケル=ムーア監督のドキュメンタリー映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』だ。『ボウリング・フォー・コロンバイン』『ボウリング・フォー・コロンバイン』『ボウリング・フォー・コロンバイン』『ボウリング・フォー・コロンバイン』『ボウリング・フォー・コロンバイン』というタイトルの映画だ。
関西では、梅田ガーデンシネマで上映している。
これだけ書けば、ロボット検索に引っ掛かる率も上がるだろう。
あ、おまたせしました、戻るボタンをクリックしたいひとはどうぞ。
(;^-^ゞ
『ボウリング・フォー・コロンバイン』は巨大銃犯罪社会アメリカに鋭く切り込んだ社会派映画だ。
1999年4月、コロラド州リトルトン、コロンバイン高校で高校生による銃乱射事件が起きた。事件により、生徒12人、教師1が死亡、犯人2名は自殺した。
毎度おなじみのアメリカの銃犯罪というわけだが、何事にも結果には原因が伴うものだ。元栓を閉めれば、水漏れは止まるのでは?という、当然といえば当然の素朴な疑問から映画はスタートする。
じゃあ、銃犯罪の“もと”とは。
一般市民が銃を所持することを許可されているから銃による事件が起こる、というのはもちろん正論だが、同じく一般市民の銃所持がゆるされているカナダでは、不思議なことに、銃による犯罪は稀なのである。アメリカのように日常化した銃犯罪社会は、何をどうしたら生まれてくるのだろう?
彼、マイケル=ムーアは、カメラを担いで、その原因を追いかけ、追いつめてゆく。
そして、銃犯罪の原因を求めて、走り回るうちに、彼はあることに気づく。
この世の何事にも原因が伴うものだが、それ以上に、目的もまた伴うものなのだと。
銃犯罪にひそむある恐るべき目的とは何か?
ここが、このドキュメンタリー映画の最高の見どころになっている。
クマのような強大な体躯に、野球帽。攻撃的な内容と思われた映画を撮った人物にしてはナイーブな笑顔の持ち主で、よく喋るがもの静か、ひとなつこそうに画面に現れる男がムーア自身だ。
彼の方法論は、ユーモアと、正義感……。
おっと、また正義か。
ブッシュも頻繁に正義という言葉を使うんだったな、正義を、責任、と言い直そう。
マイケル=ムーアは、社会にたいして強い責任を感じているのだと思う。
カメラの前で途方に暮れ、涙を流し、弱者であるがゆえに救いの手を差し伸べられない人たち……国内、そして国外のそういった人たちにたいして、彼は、責任を感じている。がゆえに、全米ライフル協会のチャールストン=ヘストンにアポなし突撃取材を敢行、銃の弾丸を売っているKマートに乗り込み、追い返されても今度は地元のマスコミをひきつれて再度来襲、とうとう販売中止に追い込みもする(!)。かと思うと、カナダ人たちが本当に家に鍵をかけてないかを調べるために、無断で家々のドアを叩いて開けて回るというぬきうち調査を行うこともためらわない。
これがアメリカなら、おそらく蜂の巣だ。フリーズとプリーズを聴き間違えでもしたら即アウトだ。
アメリカ政府認定危険人物だけはある、マイケル=ムーア、身体を張っての、見事なまでの責任の果たしぶりである。
あっぱれ、と、そう言っておこう。
彼の映画や著作の一大特徴とされる、一種のこっけいさ、ユーモアについてもひとこと言っておかねばなるまい。
彼のユーモアのセンスは映画全体において正しく、有効に機能している。
正しく有効とは、この冷酷で陰湿でほとんど犯罪的とも言える仕組み、どこまでも弱い者いじめに徹しそれを当然とするような社会の現実を映し出した映画を、最後まで鑑賞する勇気を私たちに与えるという効果だ。
むかし読んだSF小説に「悲しみを知る生き物だけが笑うことが出来る」というようなフレーズが、確かあった。……中学生のころに読んだのでよく覚えていないが、ロバート=A=ハインラインの『異星の客』だったかな。
それとほぼ同意で、彼の映画は私たち市民に、立ち上がりモノを言う勇気も与えてくれる。
実はここが一番むずかしいところだ。
『ぴあ』という情報雑誌に小さく載っている彼のインタビュー記事を引用させていただく。
おれは観客に厳しい現実を観せて、意気消沈させたまま帰らせたくない。げんなりしている時は何か行動を起こす気にならないからね。(中略)この国は変だ、ブッシュに好き勝手にさせておいていいのかと怒る人間が、ひと握りでもいてくれたら、ハッピーさ」
だって。
私も、あなたの作品に出会えてハッピーだよ、ムーアさん。
(*^▽^*)
私は、ムーアが、誰かに刺される(撃たれる?)んじゃないかと、それが心配でならない。
だって、これが日本なら、どうよ?
伊丹十三氏の『ミンボーの女』程度の映画で、伊丹氏はどこぞの“有志”に刺され、スクリーンはナイフで裂かれてしまうんだで。
アメリカ政府認定危険人物ともなれば、彼の住んでいる付近一帯に空爆されてもおかしくないかも。
(^_^;)
とにかく、素晴らしい映画なので、ひとりでも多くのひとに観てもらいたいと思っています。
私ももう一度、観に行く。
この日記を読んで、観に行く気が失せたなんてどうか言わないで。
(^_^;)
『ボウリング・フォー・コロンバイン』、マイケル=ムーア監督だ、何度でも言うぞ。
(^_^;)
関西では、梅田スカイビルの梅田ガーデンシネマ以外に、難波千日前の敷島シネポップ、京都の京都みなみ会館、神戸の大丸東側のシネ・リーブルで上映しているそうだ(観に行く前に確認してね)。
ドキュメンタリーなんて、眠そうなんて決して言わずに、一度、観てください。
この映画が獲得した映画賞を最後に列挙しておく。
アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞
2002年カンヌ国際映画祭55周年記念特別賞
2002年フロリダ批評家組合賞 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
2002年サウスイースタン批評家協会賞 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
2002年トロント批評家組合賞 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
2002年サン・セバスチャン国際映画祭 観客賞受賞
2002年サンパウロ国際映画祭 観客賞受賞

カンヌ映画祭の参加者たちは、前例のない20分にも及ぶすスタンディングオベーションでこの映画を絶賛した。





殺人強盗戦争を当然と認めて語るテレビ番組*(2003.4.2)

日本政府は、イラクの油田の一部が欲しくて仕方がないらしい。
テレビを観ていたら、
「今度の戦争で日本は数兆円のお金を出すのだから、イラクの国土に存在する油田の一部が欲しいと、アメリカ政府にちゃんと言うべきだ!」
などということを言うインテリ評論家さんがいた。
またも戦後処理の話だ。
“新しいイラク”に建国するアメリカ主導の“民主主義国家”の了解をとって、みんなでイラクの油田を山分けしようというのである。
むろん、今度作るはずの民主国家は、アメリカにもイギリスにも、もしかしたら日本にも、ほいほいと気前よく自国の油田をプレゼントしてくれるはずである。
イギリスはすでに、アメリカの企業がイラクの石油を全部独り占めにするのではと思って、ブーブー言い出している。
日本もアメリカ政府のご機嫌取りに必死だ。
「自衛隊は派遣していないけれど、ちゃんとお金を出すのに、油田をもらえないのはおかしい。ゴネなさい」
のだそうだ。
おいおいおい!
民主主義とイラク国民解放の戦争のはずが、はやくも彼らの本当の目的が見え始めた。
石油である。
しかし、その前に、だ。
テレビのカメラの前で冷酷で残忍な欲望をむきだしにして、それを恥とも思わない、この者たちは何者か?
この者たち自身の言い草によれば、今度の戦争は、イラク国土に侵入した我々が、反対する者たちを皆殺しにし、油田という宝物をそっくりいただこうという、そういうことらしいのだ。
他の解釈の仕方なんて、ありませんよね。
私が言ってるんじゃないからね、テレビ番組で彼ら自身が言ってたんだからね!
すると、私たちは、強盗だ。
しかも、殺人押し入り強盗だ。
殺す人数も膨大なら、盗む金額も空前絶後だ。
なにやってんだ、いったい。
もちろん、強盗後の取り分でもめているのである。
ドッシー!!!
なんたるこった!!!
この国では、強盗後の取り分でゴネるべきだ、と、真っ昼間からテレビで公然と喋っても、何も起こらない!
自分たちはとんでもない強盗やろうのくせに、北朝鮮がミサイル実験をしたなどと言って、騒ぎ立てる。
モラルも倫理もあったもんじゃない。
北朝鮮にミサイルを撃ち込まれたくなかったら(もちろんだ!)、こっちから挑発するのをすぐにやめなさい!
日本側がスパイ衛生を打ち上げておいて、そのくせ北朝鮮がミサイルを発射するのではないかと恐れる。
そりゃ、発射するだろうて(笑)。
冷戦時代に我々が盛んに唱えていた、核抑止力論とそっくりそのままの理屈じゃんか。
今までアメリカさんに借りていたスパイ衛生よりも数段精度の悪い衛生を、日本政府がわざわざ打ち上げた目的は何か?
北朝鮮を挑発するため、と考えるのがもっとも理にかなっているはずだ。
その他に、マトモな理由が見つからない!
おいおいおい、国民の安全をなんだと思ってんだ、税金返せよ〜。
こんなことでミサイル飛んできた日にゃ、死んでも死にきれませんよ。
我々は、北朝鮮やイラクの独裁政権ぶりを連日テレビで放送する。
何をしでかすかわからない、おっそろしい国だ、というわけだ。
しかし、イラクの人たちがもし、日本のテレビ番組の“強盗後の山分けばなし”を観たら、いったいどういうふうに感じるだろうか?
取り分について騒いでいる石油は、彼らイラク国民の財産なのである。
ゴールデンタイムに『皇室特番』などという番組をやっているのを知ったら、彼らはどう思うだろうか?北朝鮮のテレビ番組とどこがどう違うのか、私にはわからん。
こっちが50歩で向こうが100歩、というような程度以上のことを言ってみてもらいたいものだ。
口酸っぱく繰り返し言っておくけれど、私は、イラクのことも北朝鮮のこともなんら弁護する気はない。大韓航空機爆破事件(北朝鮮側は認めていないが)や日本人拉致事件など言語道断であり、国際法と理性に基づいた捜査の後、しかるべき対処はされるべきだろう。
ただ、我々も、自分たちのやっていることについて、ちっとは考えるべきだと思ってる。
相手の頭を散々殴っておいて、そろそろ相手の堪忍袋の緒が切れるんじゃないかと戦々恐々とする、というのが今の日本、そしてアメリカのあり方だ。
バカじゃないだろか。
こんな危険な連中が、残忍きわまりないやり方で世界に大被害を与え続けている。
国連を骨抜きにした、というのも、これからどんどん深刻化していくだろう問題のひとつだ。
いいかげん、我々人類もそろそろ正気というやつになるときが来たんじゃないですか?
散々羽目外して好き勝手やって来たんだ、もうじゅうぶんだと思うぞ。

**************************************************

マイケル=ムーア氏の過激な名著『アホでマヌケなアメリカ白人』をbk1というインターネット書店で購入した。
二冊目である。
一冊はぼろぼろになるまで読んで、もう一冊は、周囲に薦めて歩くためのものだ。
マイケル=ムーアさんのところに、ほんの少しでもお金が落ちて欲しいというファン心理もある。
映画もかならず観る。『ボウリング・フォー・コロンバイン』だ。
今から楽しみだ。





アフガンと極悪非道の技術*(2003.3.28)

私は、ふと、アフガニスタンのことを思い出す。1992年から1995年にかけて、北部同盟の支配下にあったアフガニスタンは、軍閥による数万人もの大虐殺、強姦、強奪、などの残虐行為に明けくれており、それは、タリバンが政権を掌握するまで続いていた(これは、日本のマスコミにも報道された明確な事実であります)。
そして、言いがかりをつけられる前に言っておきたいが、私はタリバン政府を毛筋ほども支持するつもりはない。
ただ、タリバンは、民間人の大量虐殺などはおこなわなかったため、それまでたえず命の危険にさらされていたアフガニスタンの国民がタリバンを支持したのは、じゅうぶん理解できる(ただし、タリバンはアメリカに対するテロを行ったアルカイダをかくまっていたらしい。その点では同罪である)。
じっさい、タリバン政権下では、麻薬の流通もストップし、(北部同盟は麻薬を国外に垂れ流し続けた)国民は、極限的な貧困にあえぎつつも、何とか平和だけは取り戻しつつあったのだ。
しかし、アメリカ政府は、反テロ戦争の名のもとに、大量の民間人虐殺で悪名の高い北部同盟に武器を与え、圧倒的な武力によって、政権を転覆してしまった。
そこで問題である。
アメリカ政府は、ビンラディンがアフガニスタンから国外脱出しないようにと、国境を封鎖し、国際救援団員を引き上げさせ、食料の供給を三週間中断した。
国連難民高等弁務官事務所のスポークスマンは当時、
「我々はアフガニスタンにおいて、750万人が食料が足りず、餓死に瀕しているという未曾有の人道上の危機に直面している」
と警告した。
厳しいといわれるアフガンの冬が数週間に迫っている時期のことである。
国連の世界食糧計画のある理事は、
「考えるのもはばかるもの凄いスケールで(大災害)が増大している」
と述べた。
ブッシュ政権は、この一連の戦争を
「無限の正義」作戦と呼んだ。
これは、世界の人権団体から完全な失笑をかい、のちに、「永続する自由」と言い直された。
私が知っているアフガニスタンの情報とは、ここまでである。
厳しい冬が過ぎて、アフガニスタンの市民は一体どうなったのか?
私の知るかぎり、そうした報道はなされていない。
私は、非常に心配をしている。
750万人の餓死者!
人道と人権の大破局というフレーズ以外に、何も思い浮かぶことができないほどの、圧倒的な数字だ。
このニュースは、イラクやアフガンからの情報ではなく、国連や人権団体からの悲痛な報告である。
もしも、日本の国民が、ひと冬で750万人餓死してしまったらどうだろう?
少なくとも、750万人の餓死者が予想されるほどの極限的な事態に落ちいったとしたらどうだろう?
上を下への大騒ぎになるはずだ。
大騒ぎせずにおれるものか!
だったら。アフガニスタンの痩せた子どもたちは、どうなるのだろう?と、我々は自分の身に照らし合わせて考え、こんな恐ろしいことをやめることもできたはずだ。
全部、私たちがやったことだ!
戦争ではなく、法にのっとった解決策もあったはずだ。
……。
春を迎えたアフガニスタンが、いま、どうなっているのか、私はそれが知りたい。

**********************************************

劣化ウラン弾の使用をアメリカ政府が認めた。言わずと知れた無差別大量破壊兵器である。
湾岸戦争時にすでに劣化ウラン弾の攻撃を浴びているイラクは、大量の癌患者(特に幼児)で病院のベッドと墓を埋め尽くしている。
劣化ウラン弾のすさまじい威力のほどは、じゅうぶんイラクで実証済みなのである。
この武器の使用が人権と人道に対する犯罪であることは疑いが無い。事実、世界中の人権保護団体が、アメリカ政府を強く非難している。
しかし、アメリカ政府は、劣化ウラン弾の安全性を強調し、自らの行為を正当化している。
アメリカさんもバカだなあ。
劣化ウラン弾って、自分のとこの兵隊さんたちも汚染してしまうんだで。
湾岸戦争で、たくさんのアメリカ兵が体を壊しちゃったでしょ。
劣化ウラン弾の着弾地付近をふらふらうろつき回ってさあ。
「劣化ウラン弾は、癌になったり、脳腫瘍になったり、その他原因不明の病気になって死んだりしますから、近づいたらだめですよ!」
って、ちゃんと教えておかなきゃあ。
……疲れるなあ。
もちっとましに生きれるはずだろうに!





平和を望む最後の機会*(2003.3.27)

我々は、今日もまた戦争をしている。すべてが夢ではなかったか、と目覚めた瞬間に淡い期待を抱くのだが、勿論そんなことはない。
残念ながら、アメリカによる「人道的介入」は引き続き行われている。
私の住む町で反戦運動、平和運動をしている方々に対し、道行く人たちからの
「フセインの肩を持つのか」
「独裁者を弁護する気か」
というような批判もいくつか聞こえてくる。
「アメリカに、北朝鮮の脅威から日本を守ってもらうためには(今回の戦争は)仕方がない」
というような意見もあったらしい。
アメリカに首を突っ込まれたら最後、北朝鮮とドンパチやらかすはめになるのを日本が回避するのは難しくなるだろうというのが私の意見だが、それは今は言うまい。
アメリカ政府が仕掛けたこの戦争が、ロバート=フィクス(中東問題の権威。イギリス人)の言うところの「人道に対する犯罪」という見解を、この日記上で私があからさまに示すことに対し、不快感や戸惑いを覚えている人も多いようだ(なぜだろう?)。
反戦を唱えるのはまだしも、アメリカや日本政府への露骨な批判は商売上マイナスではないか、と教えてくれる人もいる。
もちろん、そのとおりだと思う。
しかし、第二次世界大戦当時にナチスドイツを批判した場合、
「つまりきみは、スターリンの恐怖政治を擁護するのか」
などという言いがかりを口にする者たちも確かにいたのだ。
しかし、だ。ナチスだろうが、アメリカだろうが、イラクだろうが、侵略行為を正当化するための言いわけなど私は断じて認めない。
はっきり言っておきたいが私は、そして反戦を訴えている人たちもまた、フセインの肩を持つ気などさらさら無い。
2001年9月11に起きたテロは、どんなことがあっても赦すことができない!
フセインの圧制は、平和的な方法によりストップをかけるべきだ。
つまり、フセインだろうが、ブッシュだろうが、独裁者の犯罪行為を赦してはならないと、そう言っているだけなのだ。
聞こえましたか?
中東のひとびとの反米感情は、激しさを増し始めている。
彼らのいきどおりと怒りをフセインやビンラディンたちが利用し、テロが横行する。
この悪循環は、今までも何度も繰り返されながら、そのたびにひたすらエスカレートしている。
極めて危険な状況にまで。
アメリカ政府のこのやり方では、皮肉なことに、フセイン政権の支持基盤をいたずらに強化している結果しか生みだしてはいないようだ。
アメリカ政府が例えフセインを殺せたとしても、このままではフセインは、アメリカの侵略からイラクを守ろうとした英雄に祭り上げられる可能性が極めて高いと言わざるを得ない。
もはや手遅れかも知れないが、何とかこの悪循環を断ち切りたい。
映画『もののけ姫』のラストのように、シシ神が死んでしまったのだとしても、「せめて、人間の手で(シシ神の首を)かえしたい」
せめて、人間の手によってこの悪循環を断ち切ったのだと、それを見届けて死にたい。
世界が破滅するのだとしても、それくらいは実現しておきたいものだ。
21世紀になっても、ナチのころとまったく同じことをやっているなんて、お天道さまに申し訳がたたないじゃない?
正直言って、私は、今度の戦争で気持ちがぐちゃぐちゃになっている。
そのうえ、昨日の夜、私のカエルコンピューターが突然の炸裂音とともにダウンしてしまった。
まったく、こいつにはまいった。
正直、猛烈に気落ちしてしまっている。
ぜんぜん次元の違う話だが、がっくりきたことにはかわりがない。
しかし、がっくりこようが友人を失おうが(キツイなあ)、この戦争は間違っていると、言わないわけにはいかない。
もしかしたら、自分の考えを言うこれが最後の機会だろうから。
アメリカが北朝鮮ともドンパチやると決めたら、今度は私の頭上をミサイルが行き交う。
そのころにはもう、何かを言う機会はすでに失われているのに違いないのだ。





早くも、5歳以下の子どもたち10万人の命が
危機にさらされている*(2003.3.26)

国連筋の情報によりますと、今回の戦争で、50万人の死者、300万人の難民が発生しそうだと予測されるそうだ。
24日にはユニセフと世界保険機関が記者会見し、イラク南部の都市バスラでは、安全な飲料水の供給停止などの影響で、5歳以下の子どもたち約10万人が危険な状況になっている、と、発表した。
アメリカ軍は、今回の戦争での最初の誤爆を認め、ミサイル攻撃を受けたバスの乗客のうち少なくとも4人が死亡したという。アメリカ政府は、遺憾の意を表明した。
これらの数字も、生中継される戦場の風景とともに、いたずらに消費されていくのみなのでしょうかね。
「ええ〜、そんなに死ぬかなあ?」
と、テレビを観るかぎりでは、そういう雰囲気だ。
しかし、あれを流しているのは、アメリカですよ、実際のところ。
世論の批判を恐れたアメリカが被害を最小限に抑えて報道するという可能性は、いかにもありそうなことだ。というか、今までも散々やって来たことだ。
パナマ、ニカラグア、コソヴォ、アフガニスタン、いくらでもあげられる。
なんでも、これは情報戦だそうですから。
ウソで、世界市民を振り回すのは仕方がないということらしい。
戦争に勝たなければイカンからね。
ま、国連やユニセフ、世界保険機関がデマを流しているとか、やたら大げさに騒いでいるということも考えられなくはないそうですから、これからも安心してテレビが観られるわけです。
日本政府は、この大事業のために2〜3兆円のお金を出す予定だとか。
50万人の人間を殺すためにね(国連の予測が大げさに騒いでいるのでなければ)。
名目は、復興費、だそうだ!
どっしー!!
日本の政府は、私たち国民を笑い死にさせるつもりなのだろうか?
政府のえらい人たちは、テレビを観てないのかなあ?
衛星中継で、派手にドンパチやってるで。
私たちが、せっせと殺している人たちは、誤爆で死んだ人は勿論、私たちが手を出さなければ死ななかった人たちだ。
殺さなければ、死なない。
当たり前だよね。
銃で撃っておいて、医療費は出すというわけ。
家を潰しておいて、毛布と段ボールは貸してやるというわけ。
死んだら、棺桶と墓は準備してやるというわけ。
汚いやり方だよ。
復興、と言いさえすれば、復興しているわけじゃない。
復興費、と言えば、それが復興費なわけでもない。
人道と民主主義と平和のために、と言えば、言った人がそれを実現した、ということにもならない。
フロイト以降の心理学の基本ですね。
言っていることよりも、その行動を見ろ、とね。
深層心理学の基礎くらい、最近は、中学生でも知っていますよ。
肝心の行動のほうは、テレビでじゃんじゃん流れていますし。
茶番は、もうみんな、うんざりしているんです、ブッシュさん、小泉さん。
破壊と殺戮の後始末費と、ちゃんと言いましょうよ。
勿論、そんな名目では、国民ひとり当たり2〜3万円もの税金を負担したりは誰もしないだろう。
そうです。
そんな金、誰が出すもんかい!
こっちは、マジ、食うに困ってるんだい!
会ったこともない人たちをせっせとぶち殺す大量殺人に、なけなしのお金を使ってられるかい。
私たちも、つくづく、馬鹿にされてるなあ。
しかも、連中、限度というものも設けず、こちらが退いているのに、どこまでも食い物にしようとして追っかけてくる。
逃げてちゃだめだということが、ほんと、よくわかる。
というか、わからさせられたです。
これこそ、
「痛みに耐えて構造改革!」
というやつですね、まさしく。
ま、小泉さん、この言葉づかいに関しては、日本語としてけっして間違っているわけではないですね。
「痛みに耐えさせて構造改悪!」
と言ったなら、論理的発言として百点万点でしたけれど。
おしい!82点!
小泉さん、いつどんな痛みに耐えたっけ?





アカデミー賞と今回の戦争(2003.3.25)

第75回アメリカ・アカデミー賞の発表・授賞式が23日夜(日本時間24日午前)に開かれ、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』が長編アニメ賞を獲得したそうだ。
当然といえば当然とも言える、ぶっちぎりの名作だが、まずはめでたいニュースだと思います。
映画だアニメだと言っていられるのは、正直ありがたいよ。平和が一番だよ。
『千と千尋の神隠し』以外の映画では、私は、長編ドキュメンタリー賞に注目していた。まだ映画自体は関西に来ておらず観賞はしていないのだが、本国アメリカ、並びに東京で大絶賛されている『ボウリング・フォー・コロンバイン』が、果たして同賞を受賞することが出来るのか?
米国の銃社会を痛烈に批判しているという内容に、まず魅かれる。
いいねえ、待ってましたよ、こういう映画。
是非とも、観てみたいと思ってます。
結果は、見事受賞!
やったね!
しかも、マイケル=ムーア監督は、受賞の壇上で、「虚構の選挙で選ばれた虚構の大統領が、理由をでっちあげて戦争を始めた。戦争断固反対だ!ブッシュ大統領、恥を知れ!」
と叫んだということだ。
本当ですか?
だとしたら、見上げた根性です、褒めてあげたい。
や、私に褒められてもうれしかないだろうけれど。
(^-^;A
ガッツあるでぇ。
これぞ、アメリカ魂というやつだろう。
この戦争が間違いであることは、世界中の市民が知っている。
だけど、それを公然と口に出して言えないのが実情なんだな。
マイケル=ムーア監督は、この発言で、会場から大ブーイングを浴びたとか。
大丈夫、それだけ良い仕事をしたという証拠だ。
アカデミー賞の授賞式で、掛け値なしの本当のことを口にするとは!
こんな極大の肝っ玉を持ったやつは、初めてだ!
アカデミー賞のトロフィーよりも価値がある。
こういうず抜けた人材を持っているアメリカ市民、そしてアメリカ映画界がうらやましいわ。
ほんと、すごい。
あの超過激なベストセラー『アホでマヌケなアメリカ白人』の著者の彼のことだ。
権力に迎合することなく、これからも真の芸術家としての仕事を全うし、周りをあわてさせ続けてくれるに違いない。
期待してますよ、マイケル=ムーアさん。
そして。
私の大好きな、マーティン=シーン、ロバート=レッドフォード、ショーン=ペンらも、仕事を干されるという危険をおかしてまで、反戦を訴え、アメリカ政府は間違っていると言っているそうだ。
今回のアカデミー賞は、非常に興味深い内容だった。
つくづく、アメリカ市民は、ガッツがある!
今度の戦争は、つくづくがっくり来たけど、しょぼくれている場合じゃないよね。
世の中ひどくなる一方のようだが、ひとりひとりの市民は、まだまだ捨てたもんじゃないですよ。
正直なところ、何もかもが手の施しようもなく劣悪で、悪臭をはなち、すでに絶望的なのだとは思うが、アメリカ人魂はそんなことではあきらめない。だから、どうした?てなもんだ。
マイケル=ムーアのような個人の存在が、私を勇気づけてくれる。




国際法はいずこへ?(2003.3.22)

昨日は一日中、イラクへの戦争のニュースを聴いていた。壊れたテレビで(笑)。
しかし、一日中イラク関係のニュースが流れているというのに、英米軍の攻撃が国際法、国連憲章にそむく侵略行為であるというあからさまな事実に、私が目を通したかぎりのどのニュースでも触れていないのは不思議だった。
私がテレビを見ているかぎりは、その明々白々たる事実に触れた報道は皆無だったのだ。
そう、わかってる、知っているけれど、たまたま口にしなかっただけなのだろう。
話題がそちらの方に及ばなかっただけなのに違いない。
フセインの替え玉が何人いるか、などという話題で持ちきりだったもので、ついうっかり、話すのを忘れたのに違いない。
私が見ていないところで、ちゃんと、ブッシュは犯罪者で、起訴されたのち有罪を宣告されるべきだと、きっちり報道されていたのかもしれないね。
英米軍のやっていることは、無法の侵略行為で、どうにも言い逃れが出来ない。
クェートに侵攻したときのイラクとまったく同じだ。
勿論、誰でも知っていることだ。
政治に疎い私でも知っている。
私が確認したかぎりでの報道ではビンラディンの名前もまったく出てこないし、それを言うなら、大量破壊兵器の破棄という大義名分さえ、ほとんど語られなかったが、これもたまたまなのだろう。
私はさらに疑問に思う。
湾岸戦争での我々のやり方が正しいなら、国連は早急に多国籍軍を編成し、ブッシュに48時間の猶予を与えたのち、アメリカの侵略からイラクを解放すべきではないだろうか?
ちがいますか?
アフガニスタンや、今回のイラクでの我々のやり方が正しいなら、国連の多国籍軍はワシントンに巡航ミサイルを撃ち込んだのち、地上軍を投入して、自由と人道の名のもとにアメリカ国を解放すべきであろう。
ちがいますか?
もちろん私は、本気で国連の多国籍軍などに期待しているわけではない。
しかし、我々が他者に突きつける基準は、もちろん自分自身にも有効でなければならない。
それが法というものだ。
ちがいますか?
難しい話じゃない。
英米軍のやっていることが間違っていることなんて、小学生でもわかる。
フライを取ったらアウトだ。
ヒットを打ったら一塁だ。
1回表がスリーアウトでチェンジなら、裏も勿論そうだ。
簡単なルール、大の大人が、まさか知らないわけではあるまいに。
そうしたルールを無視したら、野球というスポーツがムチャクチャになる。
しかし実際は、スポーツを例に出すよりもコトはさらにもっと単純だ。
アメリカ政府とその同盟国は、人類がこれまで積み上げてきた平和への努力とその小さな成果を、鉄の暴力で根こそぎ吹き払ってしまおうというのだ。
アメリカの大統領がそんなことするはずはないと思えるが、ところがそうなのだ。
日本の首相がそんなことするはずはないと思えるが、ところがそうなのだ。
信じたくないが、ばっちり見てしまった。
テレビで流れている通りだ。
日本の首相の声明を、みなさん聴きました?
信じたくない、ともう一度布団のなかに潜り込んでも、これが現実だ。
辛いなあ、現実は。
どうやら、私たち市民が何とかしなくちゃならないようだ。




公的テロの被害者(2003.3.20)

また戦争ですか。
というか、これ、戦争ですらなくて、アメリカという巨大な田舎者が、だだっ子のように行う大規模テロですよね、はっきり言って。
テロも、国家規模になるとテロと呼んでもらえなくなるんだなあ。
冷酷無比などという言葉さえ届かないほどの大量殺戮ですか。
レクター博士なんて、毛虫みたいなものじゃないか。
膨大な数の人々が、骨になる。
もしくは、骨も残らない。
残った骨を一堂に集めて、
「つい最近までは、この骨たちにも肉がついていたんだ」
なーんて言ってみても、何も伝わらない。
それが、一番恐ろしい。
町の公民館では、どれだけぎゅう詰めにしても、この骨は収まりきらないだろう。
学校の体育館でもむりだ。
東京ドームも怪しい。
おぎゃーという、赤ちゃんの泣き声なんて、もう絶対に聞こえない。
ミサイルを満載したジェット戦闘機の爆音にかなうはずもない。
そして。
奇跡的に生き残った子どもたちは、彼らの人生をむちゃくちゃにした私たちへの復讐を誓うことになるのだろう。
なんにせよ彼らは、まずは奇跡を、待つしかない。
今度の戦争では、劣化ウラン弾を使うとアメリカ軍は明言しているそうだから、死産と奇形児が山となすだろう。

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世界中の人々の大多数が、アメリカを憎むだろう。イスラエル、イギリス、日本のことも憎むだろう。
憎しみをさらに深める、と言ったほうが正しいのか。
今度のことがなくたって、私たちはじゅうぶん嫌われているのだ。
もちろん、誰かを憎んだりしないで生きたほうがいいに決まっている。
だが、彼らの憎悪は正当だ。
病院に誤爆しました。
死者が数十人出ました。
結婚式会場にも誤爆しました。お祝いの花火を対空砲火と見間違いました(本気か?)。
難民を運んでいる列車にも誤爆しました。
中国の大使館にも誤爆しました。
ごめんなさいも言わない。日本のテレビニュースで15秒。
コメンテーターは、フセイン政権が倒れたあとの戦後処理なんて話をし続けている。これからもその調子だろう。
彼らは、私たちを憎まずにはおれないはずだ。
それが人間ってもんじゃないか?
少なくとも、私たちに何かを言われたいとは、彼らは決して思わないだろう。

私は不思議に思う。
いい加減うんざりしそうなものじゃないか?
目の当たりにしても、まだ信じられない。
私たちの支払う税金は、今やテロ支援資金だ。
アメリカのやり方を世界中の人々が学ぶ。
力づくで教え込んだのだ。
このままでは、地球はテロの星になるだろう。
信じられない!
しかし、私は、テロの加害者などになりたくはない。
断じて。

猫たちは、いやおうもなく人間たちと同じ空気を吸う。
これが、我々人間と猫たち、その他さまざまな者たちの21世紀だ。
もう一度言おう。
信じられますか?

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